2011年6月17日金曜日

『パウル・クレー おわらないアトリエ』

『パウル・クレー おわらないアトリエ』
という展覧会が東京国立近代美術館で今開催されています。



クレーという画家は、
制作した作品の詳細なリストを自ら作り続けることで自己をよく分析し、
使用した材料や技法などもこと細かに記し検証を重ね、
制作プロセスまでアトリエ写真という形で記録することも
徹底して行ったとされています。

そのような「技法」と「アトリエ」に焦点を絞り、
芸術が創造されていく制作過程を明らかにしようというのが
今回の展覧会のテーマとなっていました。


プロセス毎にブロックを分けて展示され、
要所に解説もあるので制作手順などもとてもわかりやすく
(もちろん作品自体も純粋に楽しみながら)、
創作現場の様子に思いを馳せながら観ることができました。


クレーが生涯手放さなかった
「特別クラス」と呼ばれる作品も展示されていましたが、
それは手元に置いていた自分の基準作(模範作品) の意味があったそうで、
個々の技術を分析することの大事さや
次の作品へ繋げる制作の姿勢を学ぶことができました。

とても面白いアプローチの展覧会なので
是非ご覧いただきたいと思います。


0 件のコメント:

コメントを投稿